介護施設ごとの適性を紹介

「理念」の重要性について

転職の理由は人それぞれ違いますが、転職先を探す際は条件だけでなく介護施設が掲げている「理念」にも注目してみてください。理念はその施設の行動指針です。どのような点に重きを置いているのかがわかります。

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適性も考慮する

向いているのはどのようなタイプなのか

「特別養護老人ホーム」

特別養護老人ホーム(特養)には要介護度が高い利用者が多く入所しています。食事や排泄、入浴介助などの身体介護も多いため体力に自信がない人には厳しいでしょう。特養には廊下を挟んで4人部屋が並んでいる従来型と、共有スペースを個室が囲んでいるユニット型があります。ユニット型は利用者1人ひとりに専任の担当者がついていますが、従来型は担当が決まっておらず複数の部屋を並行で確認していくため、手際のよさも求められます。

「グループホーム」

認知症ケアに対応しているグループホームでは家庭的な雰囲気で利用者の自立を支援しています。利用者は最大でも9名と少人数なのが特徴です。利用者1人ひとりに合わせたケアができるため、利用者に寄り添いながらゆったりと介護をしたい人に向いています。グループホームでは利用者ができることは手を出さずに見守ります。相手のペースに合わせるため自分でテキパキと行動したい人は向いていないでしょう。

「デイサービス」

自宅で生活しながら昼間に日帰りで利用できる通所介護サービスのことです。自宅にこもりきりの利用者に社会参加を促して孤立感を解消したり、心身機能の維持や同居している家族の負担を軽減したりすることを目的としています。デイサービスでは利用者が楽しんで機能訓練ができるレクリエーションを実施していますが、企画や運営は介護士の仕事です。そのため、人と接することが好きで、楽しませることに喜びを感じている人が向いているでしょう。

「老人保健施設」

老人保健施設は病気やケガの状態が安定しているものの、自宅での生活が困難な要介護者が在宅復帰に向けてリハビリなどを行う施設です。他の施設に比べて医療的な色合いが濃いのが特徴です。病院に併設されていることが多く、医師や看護師、理学療法士、作業療法士など他の職種の人たちと連携を取りながら業務を行っていきます。老人保健施設では医学的な知識も必要とされるため、介護以外の知識や技術を身につけることに意欲がある人に向いています。

「介護付き有料老人ホーム」

介護付き有料老人ホームは24時間スタッフが常駐して食事や排泄、入浴介助などの身体介護や掃除や洗濯などの身の回りの世話を行う施設です。特養と同じ入居型ですが、大きく異なるのは運営母体です。特養は自治体が運営しているため利用者は安価で利用できる反面、希望者が多く入居するのに順番を待たなければなりません。一方、介護付き有料老人ホームは民間企業が運営している施設で、施設ごとに利用者の要介護度や特徴が異なります。身体介護も行いますが自立度が高い利用者も多いため、サービスやおもてなしに力を入れています。そのため、サービス精神が旺盛な人やコミュニケーション能力が高い人、相手のニーズに合わせて臨機応変に対応できる人が向いています。

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