転職の目標を明確にする
転職を考えるきっかけは人それぞれ違います。給料や勤務時間など働き方を変えたい人、やりがいを求める人など色々ですが、理想と現実のギャップを感じて転職を考える人も少なくありません。ギャップを感じている人はまず、理想とする自分のありたい姿と現実を比べてみましょう。違いを明らかにすることで新しい職場で何を実現したいのかも自ずと見えてきます。
また、目標が明らかになることで説得力のある志望動機が書けるため書類選考でもよいアピールになります。
目標が明確になったら次はその目標を実現するための道筋を考えましょう。介護士のキャリアは選択肢が多いという特徴があります。ケアマネジャーや生活相談員、管理職など最終的にどのようなキャリアを目指すのか、1年後や5年後には介護士としてどうありたいのかを具体的に考えてください。理想とする将来の姿を最終目標とし、それから逆算して考えていきましょう。
例えば、ケアマネジャーを目指す場合はまず国家資格にもとづく業務を5年以上経験しなければなりません。介護資格の中で国家資格といえば介護福祉士です。介護福祉士の資格を受験するには介護の現場で3年以上の経験を積み、なおかつ実務者研修を取得していることが条件です。基礎的な資格である介護職員初任者研修しか取得していない場合は、介護福祉士になるまで3年、そこからケアマネジャーを受験するまで5年、計8年の期間が必要です。
最終目標が決まったら、それを実現するにはどのような施設に転職すればいいのかを具体的に決めていきます。介護施設と一口にいっても、入居型の特別養護老人ホームや通所型のデイサービス、認知症ケアに対応したグループホームと様々な種類があります。施設によって利用者の要介護度や提供するサービスの内容が変わるため、これまでの経験を振り返りながらどの施設が目標を実現するのに最適なのかを絞り込んでいきましょう。
どの施設にするか大体の見当をつけたら次は重視したい条件を書き出していきます。雇用形態、希望する収入額、休日や勤務時間など、思いつくままに書き出してみてください。書き出したら条件に優先順位をつけていきます。なぜなら、こだわりたい条件をすべて満たす転職先はほとんどないからです。譲れないものと妥協できるものにグループ分けし、それぞれ順位をつけていきますが、譲れない条件が転職先を探す際の目安となります。もし、同じような条件の求人が複数見つかり絞り込むのが難しいようなら、譲れない条件の上位にある項目をどれだけ満たしているかで判断していくといいでしょう。